湧水の里
泉水湧水
大分県竹田湧水群の一つ。遠くから自動車で汲みに来る人があとを絶たない名水。とてもまろやか、飲みやすい水質で、ミネラル分を多く含んでいるためミネラルウォーターの製造にも使われています。湧水量は一時間に180トンで、1日では4,320トンの清らかな水が阿蘇山ゆかりの火山岩の亀裂から湧き出しています。
久住納池公園
納池公園は、大分県くじゅう連山の山中にある由緒ある庭園です。まわりを古い杉木立やタブやカシなどの古木にかこまれ、そこかしこから水が湧き出す湧水池があり、静寂と神秘的な雰囲気がある日本式庭園。赤い屋根の建物は神社です。納池公園の始まりは、南北朝時代(14世紀頃)に白丹の南山城主であった南志賀氏の遊楽地に利用されたことです。
老野湧水
大分県久住の山の中にある老野湧水。近隣地区の生活用水のほか、農業用水である城原井路(きばるいろ)の水源として、現在でも350haの田んぼを潤している。地震や火山の噴火が起こったときには、水源が枯れることがあったということです。老野は「おいの」と読みます。
男池湧水
九重連山東麓、大分県中南部黒岳北側にある湧水で、標高850メートルのところにあります。水温は年間を通じて12.6℃、湧水量は毎分14トン、1日では2万トンになります。周りを人の手が入ったことのない自然のままの原生林に囲まれています。この付近ではかつて、イチリンソウやユキワリイチゲが可憐な花を咲かせていたということですが、私のように人間が大勢訪れるようになって姿を消し、踏み荒らしに強いオオバコの群落になっています。
山吹水源
熊本県産山村にある湧水量毎分30トンの水源。夏は涼しく、冬は厳寒の地。駐車場から560メートル(徒歩約10分)原生林の中に入ったところが水源となります。水源から約1,300メートル下ったところには、美しく手入れがされた扇棚田があります。
池山水源
熊本県阿蘇地方産山村にある、1級河川玉来(たまらい)川の標高780メートルにある水源。湧水量は毎分30トンで、水温は一年を通じて13〜14℃。ここから湧き出した阿蘇の湧き水が、遠く大分県別府湾へと注いでいます。これまでいかなる旱魃の時でも枯れたことがないということで、地域住民から大事にされている湧き水です。
白川水源
阿蘇カルデラ内の南部に位置する湧水群の一つで、カルデラ内に降り注いだ雨水がこの地域の湧水群からあふれています。熊本県南阿蘇村では、水の生まれる郷を自認していて、阿蘇の清らかで豊富な水に対して古くから信仰心を持っています。この水源の水汲み場でたくさんの人が、持参したペットボトルや水筒などに水を汲んでいました。
白川水源
この水源は1級河川白川の総水源となっていて、湧水量は毎分60トンです。この写真中央部の少し青くなっているところが白川水源の湧水場所です。周りでは緑色の水草が生い茂っています。ここで、阿蘇山一帯に降り注いだ雨が伏流水となって、とうとうと湧き出ているのを見ることができます。
寺坂水源
この水源は、熊本県阿蘇外輪山に降り注いだ雨水を源としています。湧水量は毎分約5トン、日量では約7,200トンです。すぐ近くには、正教寺というお寺があり、同寺の御手洗所になっています。この立地は南阿蘇鉄道の鉄橋の真下という、とても珍しい場所にあります。最寄りの駅は、「南阿蘇水の生まれる里白水高原駅」で、googleマップで調べてみると、駅から水源までは歩いて4分ほど、距離にして290メートルと出てきます。
丸池湧水
九州霧島山麓に広がる盆地にある、鹿児島県湧水町は2005年(平成17年)姶良郡栗野町と吉松町が合併して成立しました。地域の人たちが湧水が非常に多いのを誇らしく思い、そのまま町名になったのでしょう。丸池湧水のすぐ隣にはとても便利なことに、JR肥薩線栗野駅があります。観光案内所も駅舎内に併設されています。近くの住宅地には水が出しっぱなしの水汲み場があって、コップにくんで飲んでみるととても冷たく美味しい水でした。
丸池湧水
日量6万トンの湧水量を誇る湧き水で、堤防を整備して堰き止めてできた人口の池です。霧島連山の栗野岳に降った雨水が35年の滞留時間を経て湧き出しています。この湧き水は農業用水・生活用水として古くから利用されているのですが、こんにちまで水源が枯渇したという記録はありません。このように美しく保全管理されているのは、住民たちの誇りである水源を守ろうという日ごろの努力の表れです。
ひやけんさま
福岡県飯塚市明星寺の山中にある湧き水、明星池。「ひやけんさま」とも呼ばれています。この水源はこれまで一度も枯れたことがないということで、敬うべき対象になっています。ただし湧水量はそれほど多くはないので、水の持ち帰りは20リットルまでの制限があります。きれいに清掃が行き届いていて、地域住民に大事にされているのがよくわかります。
清水湧水
福岡県うきは市の臨済宗の古刹の境内にひっそりと佇んでいる湧水。湧水量は1日700トン余りといわれ、水温は摂氏17℃で、年中ほとんど変化はありません。古くから地域住民の生活用水・農業用水として利用されてきました。地域住民にとっては、まさに霊水というべき恵みの水です。この写真の左奥手に湧水場所があります。
湧水庭園
長崎県島原市にあるこの庭園は、明治後期から大正初期に宅地として建築され、四方の眺望に優れていることから「四明荘」と名付けられました。屋敷の正面と左奥手に2つの池があり、正面の池には水音も涼やかな小さな滝が設えられており、もう一つの居室奥の池には対照的に、静けさを基調にして造られています。いずれの池にも色とりどりの鯉が放たれて訪れる人の目を楽しませています。
清水が湧き出すところ
長崎県島原市の鯉の水辺路沿いにある四明荘は禅僧を招いて造られたそうで、屋敷の入り口を入ってすぐ右手にある湧水場所からは清水が砂をまき上げて湧き出しているのを見ることができます。1日の湧水量は約3,000トンです。この庭園がある島原市では、「鯉の泳ぐまち」という人気スポットになっています。
